英国といえば紅茶、そう考える人も多い。ティーバッグやルースティー(茶葉)も種類豊富。紅茶を飲むためのカップやマグも、もちろん種類、数ともに多数。ホテル、レストラン、カフェではアフタヌーンティーが広く提供されているし、カントリーサイドへ行ってもティールームでおいしい紅茶やスコーンをいただける。家庭でも、紅茶は当たり前のように飲まれています。
英国はまさに紅茶大国。
美術館・博物館のカフェやティールームはこちら
英国に行ったら誰もが一度は試したいと思うのが「アフタヌーンティー」ですね。今や観光ルートや観光目的の一つとなっています。
ロンドンのホテル、レストランなどから代表的なアフタヌーンティースポットをご紹介します。
※下記に記載の価格は目安としてご利用ください。
イギリスを代表する植物園 キューガーデンのThe Orangery (オランジェリー)は、敷地内にある複数の飲食スペースのひとつ。
セルフ式のカフェ。キューガーデン散策の休憩場所として人気です。天井の高い南向きの室内は、光を大量に取り込み白い壁が室内を一層明るくしているように思われます。
開放的な気分でイギリスらしいまったりとしたティータイムを満喫できます。一部にはソファ席もあり、また、テラス席も利用できます。
ティーは、トワイニングのアールグレイ、アッサム、イングリッシュブレックファストから。ハーブティーは、クリッパーを使用。ポットで提供され、料金は2ポンドほど。紅茶を注文すれば、イギリスだからミルクはたっぷりとついてきます。もちろん料金に含まれます。(紙コップにミルクを入れるのですが、そこは気にしない。)
スコーンは握りこぶしよりも大きい!驚くべきサイズですが、なんかうれしい気持ち。クリームもジャムも当然用意されています。サクサクした皮に内側はふんわりとおいしいスコーン。1個でお腹が満たされますよ。
これ以外には、温かい食事や、サンドウィッチもあります。
バッキンガム宮殿までは徒歩10分程度という立地にあるセント・アーミンズホテル。アフタヌーンティーは、エリザベス女王90歳のお誕生日を記念した特別メニューとなっています。(2016年6月現在)
正午からアフタヌーンティーを提供しているので、ランチを兼ねての利用もできて便利。ドレスコードはカジュアルでOK。スタッフは丁寧な対応なだけでなく、フレンドリーなので居心地も良いはず。
RoyalTEA Afternoon Tea £35/一人(税込・サービス料12.5%別途要)
ウェルカムドリンク
スコーン クロテッドクリームとホームメイドジャム付き
セイボリー
スイーツ
紅茶はニュービー社を使用
このほか特徴的なのが、グルテンフリーのアフタヌーンティー
Gluten Free Afternoon Tea £35/一人
12歳以下の子供向けに、
Nine Tea £15/一人(週末がメイン)が用意されています。
それぞれ、税込・サービス料別途12.5%要。
予約なしで行く際は平日がおすすめ。2階にあるティーラウンジで主に提供されます。店内にはアンティークのティーポットなども飾られています。週末などは多くのゲストが利用するため1階のライブラリーも使っているようですよ。
St. Ermins Hotel , Afternoon Tea
提供時間:12:00 ~18:00
Caxton Street, London SW1H 0QW
イギリスのトップシェフのひとりゴードン・ラムゼイさんのレストラン「ヨーク&アルバニー」。ラムゼイシェフが手がけるロンドン市内数多くのレストランの中でアフタヌーンティーが提供されるのがここ。
場所は、ロンドン中心部からは北よりのカムデンタウン。カムデンタウン駅を出たら西の方、リージェンツパークに向かって歩いていくとあります。
アフタヌーンティーは14時から。ティースタンドは、てっぺんにかわいらしい鳥がのった3段のスティール製。
一番上のプレートには一際目立つピンクのマカロンやグラス入りスイーツなど5種類ものスイーツが並んでいます。サンドウィッチはスモークチキン・ベーコン&アボカド、卵、サーモンの3種類。柔らかいパン生地に具材がしっとりなじんでいます。スコーンはサルタナ入りで2個。たっぷりのクロテッドクリーム、ジャムが添えられています。
お茶のセレクションは以下の7種から。
・イングリッシュ・ブレックファスト
・アール・グレイ
・カモミール
・レモンバーベナ
・ジャスミン
・ローズヒップ&ハイビスカス
・ペパーミント
観光客より、地元の人達が多く利用している印象。予約なしで訪れても大丈夫かと思います。
York & Albany Afternoon Tea £24/一人 (サービス料別途12.5%要)
提供時間 14:00-17:00
127-129 Parkway London NW1 7PS
ロンドンにあるホテルのアフタヌーンティーでも有名な場所の一つ。
アフタヌーンティー提供は、一日に数回。時間が細かく決まっており予約は必須。ここでアフタヌーンティーをしたいなら、余裕をもって予約しておいた方が良いでしょう。
Traditional Afternoon Tea £45 /一人(税込・サービス料別途12.5%要)
シャンパン付 £55~もあり
Mayfair Park Lane, London, W1K 1QA
ロンドン中心部のメイフェア地区にあり、ショッピング街として有名なリージェントストリートやボンドストリートへのアクセスも良い。ショッピングと合わせて予定を組んでみては。
The Cavendish Afternoon Tea : £25~/ 一人
毎日14:00~17:30
予約が必要
子ども歓迎とのこと。
The Cavendish London
81 Jermyn St London, SW1Y 6JF
No.11 Cadogan Gardens
11 Cadogan Gardens, Knightsbridge, London, SW3 2RJ
英国のファッション・テキスタイルデザイナー ザンドラ・ローズさんが、ホテル内装のデザイン全般を手掛けたとか。外観はロンドンの街並みに溶け込んでいてわかりづらいが、ホテルの中に入るとその個性やら洗練された雰囲気のギャップが刺激的。
このホテルのアフタヌーンティーもザンドラ・ローズさんが監修しているらしく、内容はヴィジュアル重視らしい。ところがサンドウィッチ(写真参照:スタンド中段がサンドウィッチ)のパン生地はふわふわだし、5種類の具材はどれもおいしい。特にチキンとクランベリーソースサンドの組み合わせが抜群。スモークサーモンサンドはサーモンが肉厚で塩気は控えめ。
スタンド中段 スコーンはパンのような食感で中はふんわり、蝶の形のショートブレッドはラベンダーの香り。スタンド最上段にあるスイーツプレートは特にヴィジュアルにこだわった部分だと思われます。ボタンの縫い目模様に仕上げたマカロン、指輪をはめたように仕上げたエクレア、チョコレートコーヒーカップ。
スイーツプレートを全部食べきるには日本人の口には少々甘すぎるかもしれませんが、印象的なスイーツたちはとても思い出に残るはず。
紅茶にはもちろんこだわっています。紅茶、緑茶、ハーブティーなど計12種類。紅茶は「マンデヴィルスペシャルブレンド」「アールグレイ」「ダージリン」など。マンデヴィルスペシャルブレンドは渋みの少なめの香り立つ紅茶。ティーポットサーブでカップ4杯程度は入っています。ミルクも十分すぎる量をサーブしてくれるところがイギリスらしい。
ザンドラ・ローズさんはアフタヌーンティーのメニューを監修しているだけでなく、ホテルでアフタヌーンティーを提供している食器の模様までもデザイン。写真をご覧ください。蝶の入った模様で、淡いブルーとピンクのコンビネーションが魅力的なティーウェア。ロイヤル・アルバート社で作られたもの。
しかしこれ、次第に数が少なく(割れてしまったり)なって、ティーカップやポットなどは、白色の別のデザインを使わざる負えなくなったそうですよ。
ティーカップ&ソーサーについては、お願いして出してきてもらいました。ザンドラさんデザインの食器は、スタンドの3枚のプレートとして現在はまだ使われています。
メニューチェンジは決まっておらず、イギリスやロンドンのイベントなどに合わせて変更しているそうです。席さえ空いていれば予約なしでも快く迎えてくれますし、ホテルのスタッフの方もいろんなお話を気さくにしてくれます。
一週間で訪れる日本人の数はまだ20~30人程度とのこと。比較的ゆっくりできるといえる、穴場のアフタヌーンティースポットです。ロンドンへ行った際には立ち寄ってみてください。
【マンデヴィル ホテル(The Mandeville Hotel)】
所在:Mandeville Place W1U 2BE
最寄駅 地下鉄 ボンドストリート駅
ロンドンの中心部、地下鉄のボンドストリート駅から徒歩6分程度北へ歩いたところ。セルフリッジ(デパート)の北東。
★関連リンク マンデヴィル ホテル
同ホテルには、記事でご紹介した女性向けのアフタヌーンティーのほかに、男性向けにMen's Afternoon Teaもあり。
カフェ・レストラン。ロンドン市内に複数あります。ピカデリー、ナイツブリッジといったショッピング観光エリアにもあって便利。朝食やランチメニューからディナーまでありますが、ここのアフタヌーンティーは人気。
関連リンク Richoux
アフタヌーンティー発祥の地といわれるウォーバンアビー。7代目ベッドフォード公爵夫人 アナ・マリアとともに語り継がれるアフタヌーンティー誕生の話。
ウォーバンアビーは一部一般開放されています。ここに訪ねる機会があったら、ぜひダッチェス ティールームで伝統的なアフタヌーンティーも試してみてはいかがでしょうか。
さらに、2015年6月にはBedford Tea Roomもオープン。
オープン時間はその年により、また季節により異なります。要予約とのことなので、もしアビーを訪問の際は前もって連絡しておいたほうが安心です。
アフタヌーンティー 約15.25ポンド(紅茶、サンドウィッチ、スコーン、ホームメイドケーキ)
The Duchess' Tea Room
Bedford Tea Room
ロンドンを訪れるなら、旅のプランにアフタヌーンティーをぜひ盛り込んでみてください。「テレグラフ」「タイムアウト ロンドン」では2016年2月と3月にロンドンのベストアフタヌーンティー10を紹介しました。以下に店舗名と掲載時の価格をご紹介します。
「テレグラフ」「タイムアウト ロンドン」両方で共通して選ばれたのは次の4店舗。
Shangri-La(シャングリラホテル
Claridge’s (クラリッジホテル)
Fortnum & Mason (フォートナム&メイソン)
Brown’s Hotel (ブラウンホテル)
・Claridge’s 58ポンド~ クラリッジ ホテル
・Brown’s Hotel 47.5ポンド~ ブラウンズ ホテル
・The Ritz 52 ポンド~ リッツホテル
・The London Edition 35ポンド~ レストラン。パンチ、スナック、タルトなど個性的。
・Sketch 45ポンド~ レストラン
・Fortnum & Mason 44ポンド~
・The national Theater 35ポンド~
・Ichi Sushi and Sashimi Bar 25ポンド~ 日本の寿司レストラン
・Shangri-La, The Shard 54ポンド~ シャングリラホテル
・Hotel Café Royal 42ポンド~ ホテルカフェロイヤル
(2016年3月)
・ Aqua Shard 42ポンド~ 素晴らしい眺望も。シャングリラホテル内。
・Bake-a-boo 19.5 ポンド~ かわいらしい外観店内のベイクショップ。
・ Pont St 35ポンド~ レストラン。
・Bluebird restaurant 22.50ポンド レストラン。
・Claridge’s 58ポンド~ クラリッジホテル。
・Fortnum & Mason 44ポンド~
・The Dorchester Hotel 49ポンド~ ドチェスターホテル。
・Brown’s Hotel 47.5ポンド~ ブラウンズホテル
・The Gilbert Scott 29ポンド~ セントパンクラス ルネッサンスのバー&ブラッスリー。
・The Goring 42.5ポンド~ ゴーリングホテル。
(2016年2月)